第8回 コミュニケーションの課題解決
企業は人 〜人が能力を発揮してこそ企業は成長する〜
私が思う解決策の一つは、普段からの会話(雑談)の機会を増やすことだと思っています。
もちろん、業務に支障が出ない範囲でということは言うまでもありません。雑談ばっかりしているとか、雑談の声が大きくて他の社員の集中を邪魔するということでは本末転倒ですものね。
雑談は、昨日食べた美味しいもの、ニュースやトレンド、趣味の話など多様となりますが、そんな話の中で相手を理解することにつながっていきます。相手を理解することで緊張が解け、話をしやすくなるのは言うまでもありません。
昨今減ってきたと言われる飲みニケーションの他に喫煙室コミュニケーションがありますが、これらのような年齢、部署、立場の違いを超えたコミュニケーションの機会は給湯室や言葉通りの雑談スペースを設けるなどでも雑談を促し、相手を理解し、仕事の話をしやすくする環境づくりはできると思います。
雑談から生まれる相手に対する理解が業務に必要なコミュニケーションを円滑にすることにつながり、会社の成長、社員の働きがいを生み出していくものと思います。
業務に支障の出ない範囲で雑談する環境を作っていくことも会社を成長させるために経営層が考える重要な施策なのかもしれません。
斜めのコミュニケーション(社員旅行は絶好の人間関係づくり)
劇的に社員間の距離を縮める施策の一つとして「社員旅行」があります。
今では強制参加や休日が奪われるとか、参加する社員の意識の変化、コロナ禍の影響などもあり社員旅行を実施する会社も減っていると言われます。当社ではさすがにコロナ禍では中止したものの、その後は毎年行っています。
福利厚生や慰安という側面もないわけではないですが、それ以上に研修の意味合いを強くして行っています。
広告の歴史を学ぶ、トレンドを追いかける、日本の伝統的文化に触れる、震災復興応援など、毎年テーマを設けたり、自由時間を組み込む、一人一部屋のビジネスホテルを利用するなどの工夫をして、結果として80%以上の社員が参加をしてくれています。
しかし、福利厚生や研修以上に大切にしているのは社員間コミュニケーションの基盤作りです。バス一台で移動するとか、車内でクイズ大会をするとか、何より全員で同じ特別な時間を過ごすことがコミュニケーションの基盤作りに効果があると考えるからです。

商工会議所の青年部に所属していた頃、メンバーとともに県外で開催される大会に参加することが何度もありました。特別な時間を地元から離れた場所で共に過ごし、その地の美味しいものを食べたり、飲んだりしながらさまざまな話をするということをたくさん経験しました。そして、何より、その地に向かう道中(特に車で)で何時間も狭い空間で話ができることはメンバー間のプライベートや仕事に関する考え方などたくさんの刺激をもらうとともに距離が縮まったものです。
関わるメンバーとの距離が縮まり、相手を理解することは(自分を理解してもらうことも)その後の活動に大きく影響したと思っています。
これは社員間も同じことが言えます。社員旅行を通じて、特別な時間を一緒に過ごし、同じ思い出を共有できることがその後の業務の潤滑油になることは間違いないでしょう。
道中のサービスエリアでの休憩時間後にバスに一人乗せ忘れた(笑)などの、ちょっとしたハプニングが起こったりするとなおさらですよね。
能力を遺憾なく発揮できる環境
企業の発展にとって重要な要素である「人財」。
能力を遺憾なく発揮できてこそ、その「人」が活きるということであるとしたら、経営層が考えるべきはその環境づくりだと思います。
社員一人ひとりが「やりがい」を持って、「イキイキ」と働く。そして社員同士がお互いを尊重し合い、作業を効率化し、結果として企業としてのミッションを達成していくためには、充分な垂直的、水平的コミュニケーションができてこそなのだと思うのです。
デジタルツールに必要なことを書けば伝わるかというと、それでは足りないことも多いし、目標も掲げただけでは達成することは難しい。
理解し合い、充分なコミュニケーションができる人間関係があって、ようやく豊かな未来が見えてくると思うのです。
社長、そして経営層は様々な手段を用いて、その環境を作る必要があると強く感じているところです。
